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ひぐらしのなく頃に~祭囃し編~

鷹野三四→クロ
羽入→☆鯨子☆

ロケ地→芸術の森

で、お送りしますw

☆鯨子☆寒い中スペシャルサンクスでした!!!
















…雨の中、誰の助けもなくひとりで走って逃げるなんて初めてじゃない…。


裸足で逃げるのだって初めてじゃない…。



足の裏がこんなに痛いのだって、初めてじゃない…。



こんなに涙が出るのだって、…初めてじゃない…。





「…り返す。鷹野三佐、武装解除し投降せよ。逃げ場はない。
山狗はすでに全員投降した。君に味方はいないぞ。」

 

スクラップ帖の角を噛みながら、…悔し涙を零すことしかできなかった…。
悲しさと悔しさが交互に訪れ、…悲しい時には涙が止まらず、
悔しい時には自分の体に爪を立て怒りを沈めなければならなかった…。



 

そして、…右の手には、…弾が1発だけ込められた拳銃…。

…自分は、…死ぬしかないのだ…。



『死ね。死ぬことで責任を償え。』




 小此木だちのあの目が蘇る…。

…わかってる。
…私には罪がある。
きっとある。たくさんある。とても償いきれないくらい…。

でも、…それは、…私が死ななくちゃ償えないの…?



「ぃやだ…、…死にたくないぉ…、…ぅぅ…わぁぅ…ぅぅ。」

 

 

 

泣きじゃくる鷹野の前に、…いつからいたのか。
…あの、…少女がそこにいた。

…かつて入江機関が設立され、雛見沢にやってきた時、
…神社で宣戦布告した相手。
…この地を預かる、…神。






「それでもまだ、人の身を捨て
 神の座を求めるというのか、
 人の子よ」

 


 

「…ずいぶん久し振りね…。…負けよ…。…このゲームは、…私の負けよ…。

 人の身の分際で、…神に挑戦した、…哀れな女の末路が、…これよ…。」

 

 

 


「…人の子よ。まだ神の座を追い求めるのか。
 数々の試練をまだ潜り、それでもなお神の座を求めるのか。」

「…冗談じゃないわ…。神の座なんて…もう…無理じゃない…。」

 

 

 

 

「そなたの右手に持つ鉄の火で。己が生に別れを告げるがいい。

 

 …神の座に肉の器は不要。
 …神とは孤独な存在。それに好んでなりたがる愚かな人の子よ。
 …それでもなお、神の座を目指すというのか。」

 

 

 

 

「…これで、私の頭を撃ち抜けっていうの…。

 

  くくく、ははははははは…。

 そんな、…簡単なことで…私は神になれるの…?
 そんな簡単なことだったの…?
 なら私は何?今まで何を積み上げて来たの?」

 

 

 

 

 

――大勢の人間の罪を、
         背負った。――

 

 

 

 「その大勢の罪を、今こそ己を生贄に捧げることで禊ぐのだ。

 

  …その勇気は讃えられ、神の座の末席を許すであろう。」

 

 

 

「…何よそれ…。全員の責任を押し付けられて死ねと、そういうの?!
ふ、…ふざけないで!!そんなの嫌よ!!

 

  絶対に嫌ッ!!」

 


「何故に嫌か。
 人の世に和を求めるためには、常に1つの穢れに1つの生贄がいる。



 …そなたの望む未来に1人の少女を生贄に求めたのは
  それを理解していたからではなかったのか。」




「…わ、わかんない話はやめて…。

 

  私には、…何のことかさっぱりわからないわ…!」

 

 

 


「なれば、この度の人の世の穢れを如何にして祓うのか。

 

 如何にして代価を払うのか。」

 

 

 

「…何でよ…、
 何で誰かが責任を取らされなくちゃ
             ならないのよ…!!

 
誰もが相手を利用してジョーカーを押し付けあって!!
 自分の手を汚さずに済むように立ち回り、立ち回り…。
  それが人の世なの…?

 

  私は、…どうして、…ううううぅううっぅ!!!

 

   これが、私の罪に対する、…報いなのね…。

 

  わかってた、うっすらと気付いていた…
 何か大切なものを間違えて、…でもそれを認めたくなくて、
 …取り返しがつかないところにまできて初めて後悔した、
 …自分の罪に対する、これが!
 …報いなのね…。
 ううぅううぅう…あううぅうぅ…」

 


「この度の穢れはそなたを生贄に捧げることで祓われよう。
  …それが人の世の、祓い方。
  …なれど我は人にあらず。

 

  人の罪を人には許せぬ。我こそが、人の子の罪を許そう。」

 



 

 

――そなたを、許そう。――

 



 
 生贄を求めて穢れを祓うは人の世の理にあらず、鬼の理と知れ。
  この世は人の世にあらず。
  人と人に巣食いし鬼の織り成す、鬼の世なり。

 

 

 

 

 

 
 
 その理を断ち切るのは人の身ではかなわぬ。
  それをかなえるために、…我は神の座に座ったのだから。

 

 

 

 

 

 
  
それは千年を超える苦痛。…私はこの座を、降りたかった。
   神が和を取り持たなくても、…みんなで仲良くやっていける
   世界を見たかった。

 

 

 

 

 

――そして、…千年の時の中で、

私はようやく
     そのカケラを見た。――






 
 さぁ、…人の子よ。…そなたの罪を、我が名の下に許そう。
   跪いて悔いるがいい。そして許しを求めるがいい。
   さすれば与えよう。神が人を許そう。

 

 

 

 

 

――人の罪を、許そう…。――

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